「SE-200PCI」と「77monitor GX-77M」のレビュー
サウンドボード「SE-200PCI」、スピーカー「77monitor GX-77M」は、いずれもONKYO社(http://onkyo.jp/wavio/index.htm)の製品。PCで最高の音楽環境を実現することをコンセプトに開発されたWAVIOシリーズのフラグシップモデル。それぞれのスペックは以下の通り。
「SE-200PCI」
- SN比 : 115dB(2ch ANALOG OUT)
- 周波数特性 : 0.3Hz 〜 88kHz (2ch ANAROG OUT、+0/−3dB )
- デジタルINサンプリング周波数 : 32、44.1、48、88.2、96kHz
- デジタルOUTサンプリング周波数 : 32、44.1、48、88.2、96、176.4、192kHz
- 入力端子 : ANAROG INx2(ステレオRCA、内部接続)、MIC INx1(φ3.5mm/モノラル)、DIGITAL INx1(光)
- 出力端子 : 2ch ANAROG OUTx1(ステレオRCA)、DIGITAL OUTx1(光)、7.1ch ANALOG OUT( Front L/R、Center、Surround L/R、Surround Back L/R、Subwoofer)
- 驚異的に進化したオンキヨー独自の特許技術「VLSC」回路搭載
- 高品位サウンドを実現する高性能DAC&コンデンサーを採用
- 「差動出力方式」によるさらなるグランド電位の安定
- 専用開発された「AUDIOコンデンサー」を回路全体に搭載
「77monitor GX-77M」
- 形式:アンプ内蔵2ウェイバスレフ型、防磁設計(JEITA)
- 定格インピーダンス:Rch-30kΩ(入力インピーダンス)、Lch-4Ω
- 最大出力:15W+15W(4Ω)
- 定格周波数範囲:40Hz〜100kHz
- クロスオーバー周波数:7kHz
- 使用スピーカー:ウーファー-10cm A-OMFダイヤフラム、ツィーター-2cm バランスドーム
- キャビネット内容積:3.6リットル
- 入出力端子:デジタル入力×1(光)、アナログ入力×2(RCAステレオ/金メッキ)、サブウーファー出力×1(RCAモノラル/金メッキ)、ヘッドフォン出力×1(φ3.5mm/ステレオ/金メッキ)
- デジタルINサンプリング周波数:24bit/32、44.1、48、96、192kHz対応
- 電源:100V(50/60Hz)
- 消費電力:40W (電気用品安全法技術基準)
と、PC用としては「たいへんよくできました」と言ったところ。マザボのオンボードサウンド(アナログ・デジタル共に)が音を汚しているのに対し、「SE-200PCI」は明らかに中高音の抜けと再現性が良い。当然のことながら歪みも少なくクリア。ノイズも感じられない。ピュアな音を再生してくれる「素直」なサウンドボードだ。ロックやポップスのCD聴きながら作業を行う事が多い自分にとっては、ボーカルがいい意味で響き渡って心地よい。ただ重低音がやや弱い様だ(スピーカーにも依存するが)。また、マスターボリュームがコントロールできない仕様の為、PC上では扱い難い。ドライバもハッキリいってヘボい。確かに音を弄りまわす為のボードではなく忠実に音源を再現する事に重きを置かれているので当然といえばそれまでだが、悪く言えば「融通の利かない」堅物。なお、デジタルよりもアナログの方が多少重みのある音に感じられる程度で、大きな差(アナログの利点)は無い。デジタルで出力(光デジタルケーブル使用)する事とした。
スピーカーも明らかにモニタにおまけ的に付属しているようなスピーカとは次元が違う。PC以外にもCDコンポに接続してみたが、オーディオメーカーならではの癖のない素直な音が伝わってくる。幅もあるし透明感もある。大きな信号を与えても歪むことはなかった。ポテンシャルは思いのほか高い模様。数万円程度のミニコンポに付属のスピーカーよりは絶対優秀だ。デスク上に置いて使うには大き過ぎるが、それだけのメリットは間違いなくある。発売が2003年で比較的旧式かと思いきや、いやいや素晴らしいの一言に尽きる。新しければ良いとは限らないと痛感した。いい物はいつまでもいい物なのだろう。確かに高かったけど・・・尚、サンプリング周波数44.1kHzと96kHzの違いはヘタレでも良く分かる。96kHzのサンプル音源には重厚感があり繊細さが直観的に感じられた。が、それ以上のサンプリング周波数の良さや違いはPC上では然程感じなかった。おいらの耳が悪いのか?いやいや定格周波数範囲外だって!高性能ヘッドホンが必要だな。
今回、同じメーカーの同じシリーズに揃えたのは相乗効果を狙った為だが、正解だったようだ。DTM云々するのであれば、全く使い物にならないサウンドボードだが、PC上で純粋に音を楽しむだけならば、今現在のベストバイと断言できる。よく考えてみたらCD(44.1kHz)聴くには勿体ない構成、オーバースペックだ・・・まぁ、モニタ・キーボード・スピーカー・PCケース・デスク・ライト全てブラックで統一できたし、結果的にはCPU使用率低下に貢献しているし、いい買い物だったぞ♪