あつりんの備忘録♪

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「HDT725032VLA360」のレビュー

HDT725032VLA360」は、日立グローバルストレージテクノロジーズ社(http://www.hitachigst.com/portal/site/jp)の3.5インチ内臓HDD。「Deskstar T7K500」というシリーズで販売。ネット上では高評価を受け、売上ランキングの上位に名を連ねる人気商品。スペックは以下の通り。

  • ディスク回転数 : 7200回転/分
  • ディスク枚数 : 160GBプラッタ2枚
  • ヘッド本数 : 4本
  • インターフェース : Serial ATA 300
  • 転送速度 : 3Gbps
  • 記憶容量 : 320GB
  • キャッシュ容量 : 16MB
  • 平均シーク時間 : 8.5ms
  • ヘッドロード/アンロード方式による信頼性向上
  • NCQ(Native Command Queuing)によるアクセス速度の向上
  • S.M.A.R.T.(Self-Monitoring,Analysis and Reporting Technology)機能内蔵

「Deskstar T7K500」シリーズは、500GB・400GB・320GB・250GBの容量モデルがリリースされているが、一般的に大容量であるほどHDD内のディスクやヘッドが増え、騒音や発熱が大きくなりがちであることから、値段も手頃で使いやすい容量の320GBを3台購入した。合計で約1TBあれば、自分の環境では十分。

今回、RAIDを組むことも考えたがアプリOS対応の関係上、VistaとXPを使い分ける必要があり、尚且つシステム安定の観点からOSをそれぞれ別々のHDDにインストールしたい理由で見送った。尚、AHCIモードでインストール、「Hitachi Feature Tool」によるカスタマイズ等は行っていないデフォルト使用、マザボに搭載している6つのSATAコネクタへの接続状況は以下の通り(SATA4、5コネクタはスレーブ設定の為、あえて使用していない)。

このまま普通にPowerONするとVistaでしか起動できず、XPを起動するには毎回BIOS上で手動設定する手間が発生する。またドライブレターも変わってしまい、使い勝手の悪いデュアルブート環境となってしまう。そこで、SATA1とSATA2に接続されたHDDの電源をコントロールし排他的に起動するように3R SYSTEMS社(http://cf.3rrr.co.jp/)の3.5インチベイに取付可能な切換スイッチ「3R-HDCBOXSBK」を噛ませ、ソフトウェア的なデュアルブートではなく、ハードウェア的なデュアルブートを簡単に行える様に構築した。「3R-HDCBOXSBK」の詳細は後日。

  • SATA1コネクタ : 「HDT725032VLA360」1台接続、Vistaインストール(Cドライブ、切換スイッチによる排他利用)
  • SATA2コネクタ : 「HDT725032VLA360」1台接続、XPインストール(Cドライブ、切換スイッチによる排他利用)
  • SATA5コネクタ : 「HDT725032VLA360」1台接続、データー用(Dドライブ、共有)
  • SATA6コネクタ : 「DVR-S12J-BK」1台接続、光学ドライブ(Eドライブ、共有)


切換スイッチが左(OS1)の場合にはSATA1に接続されたHDDに電源供給され、Vistaが起動(SATA1-SATA5-SATA6と認識)、切換スイッチが右(OS2)の場合にはSATA2に接続されたHDDに電源供給され、XPが起動(SATA2-SATA5-SATA6と認識)される。電源による排他的な起動のため各OSがインストールされたHDD同士が干渉することもなく、システムも安定。HDDもOSのCドライブと、データーのDドライブの2基しか起動しないため消費電力・発熱も抑えられ、静音化にもつながり都合が良い。
勿論弊害もある。HDD3台分、約1TBの容量を同時に利用できない。Vistaで作成されたデータファイルをそのままCドライブに保存すると、XPを起動した際には見ることができない(逆も然り)為、共有したい場合にはDドライブに保存しなくてはならない。デバイスドライバやアプリをそれぞれのOS毎に、OSにあわせたバージョンをインストールしなくてはならないので導入に2倍の手間と時間が掛かってしまう。当然アプリのアップデートもそれぞれに実施する必要がある。またアプリによってはライセンス問題が絡んでくるので、それぞれのOS両方にインストールできないアプリが発生してしまう。
ただ現在はVistaでの作業がメインで、殆どのアプリはVistaにインストールして使用し、Vistaで起動できないアプリをXPにインストして使用している為、ライセンス問題はクリアできている。アンチウイルスソフトもそれぞれにインストールしているが、トレンドマイクロ社(http://jp.trendmicro.com/jp/home/)の「ウイルスバスター2007」は1ライセンスで3台までインストール可能なのでこちらもOK。
さて肝心の使用感。最近のHDDは非常に静かと噂には聞いていたが、PCケース内臓前に確認したところ、シーク音、俗に言うカリカリ音が殆どしない。PCケース内に収めれば更に静かになった。ランダムアクセスを故意に発生させても気にならない程度。振動も少なく静音PC構築に大きく貢献している。ただHDD起動時のスピンアップ音はどうしても耳につくが、マシン立ち上げ時だけなので問題無い。発熱も通常30℃程度で推移し低発熱な事が覗える。高負荷を与えても、各HDDメーカーが提唱する動作保障温度上限である55℃には決して達しない。HDDそのものをFANにより直接冷却している事も良い方向に働いているようだ。
速度的には比較対象が無いので主観での感想になるが、エクスプローラの表示・コピペもモタツキ感無くキビキビ動作する。通常使用でストレスを感じることは一切無い。そう頻繁にランダムアクセスが発生する訳でもないので恩恵を直接感じることはできないが、複数のRead/Write命令を最適な順番に並べ替え、Read/Writeを速くするNCQが少なからずとも影響しているのだろう。尚、ベンチマークテスト云々はいつも通り省略。
またS.M.A.R.T.対応なので、転ばぬ先の杖、インターコム社(http://www.intercom.co.jp/index.html)の「SmartHDD Pro」で常にHDDの状態を監視でき、劣化等によるクラッシュを未然に防ぐこともできる。今のところは目に見える劣化や異常も無く、一生懸命働いてくれている。
何れにせよ、対価に見合う以上の高性能でコストパフォーマンスの優れたHDDだ。暇を見て、無償配布されているHDD用ツール「Hitachi Feature Tool」で、更に最適化しようと思う。