飽和炭化水素の数え方
一昨日(http://d.hatena.ne.jp/atsurin/20090213/)に続き、気になる物の数え方です。
飽和炭化水素(アルカン : alkane)は、炭素の個数により名付けられている。メタンからブタンまでは慣用名を用い、それ以降はギリシャ語の数字の語尾を「ane」とする決まりとなっている。
- 炭素数とアルカンの名前
- C=1 : メタン(methane)
- C=2 : エタン(ethane)
- C=3 : プロパン(propane)
- C=4 : ブタン(butane)
- C=5 : ペンタン(pentane)
- C=6 : ヘキサン(hexane)
- C=7 : ヘプタン(heptane)
- C=8 : オクタン(octane)
- C=9 : ノナン(nonane)
- C=10 : デカン(decane)
で、基本となるギリシャ語の数字はというと、
- 1 : モノ(mono)
- 2 : ジ(di)
- 3 : トリ(tri)
- 4 : テトラ(tetra)
- 5 : ペンタ(penta)
- 6 : ヘキサ(hexa)
- 7 : ヘプタ(hepta)
- 8 : オクタ(octa)
- 9 : ノナ(nona)
- 10 : デカ(deca)
それを踏まえた上で、
- 1つのレールの上を走る「モノレール(monorail)」
- 1個のイヤフォンで再生する「モノラル(monaural)」
- 2つの選択肢に板ばさみされる「ジレンマ(dilemma)」
- 三角形を「トライアングル(triangle)」
- 水泳・自転車・マラソンの3種類の競技からなるスポーツ競技を「トライアスロン(triathlon)」
- 消波ブロックで4つの突起がある「テトラポット(tetrapod)」
- 昔、学校給食で出た四面体(三角錐)型紙容器の牛乳パックを「テトラパック(tetra pak)」
- アメリカ国防総省の通称「ペンタゴン(pentagon)」は5角形
- 一眼レフのファインダーに用いられる5角柱形で7面体のプリズム「ペンタプリズム (pentaprism) 」が社名の由来になったPENTAX社
- Intel社が1993年に発売した第5世代のCPUブランド名は「ペンティアム(Pentium)プロセッサ」
- フジテレビが以前放送していた6人の解答者が六角形の各辺に座って対戦するクイズ番組名は「クイズ!ヘキサゴン」
- 中世初期にグレートブリテン島に侵入したアングロ・サクソン人が同島南部から中部にかけての地域に建国した七王国のことを「ヘプターキー(Heptarchy)」
- 足が8本の「オクトパス(Octopus)」
- ガソリンのハイオクは所謂「ハイオクタン(high-octane)」の事で炭素を8個持つ飽和炭化水素(オクタン : C8H18)
- ギリシャ語の10日(deka hemerai)から由来した物語集「デカメロン(10日物語)」
などなど、ギリシャ語の数字や、それが語源となった言葉って意外に使われているものだ。意識してみると新しい発見があるものです。でも「ノナ」って思いつかないな〜
ちなみにアルカンの一般式(分子式)はCnH2n+2。高校の化学の授業以来だが、意外にも覚えていたのは偉い!