あつりんの備忘録♪

日々の出来事や忘れちゃぁならん事などなど、ゆる~く書いていきます♪

HDDの修理

また友人からPC修理のご依頼です。
先月から外付けHDDの調子が悪いと何回も電話で問い合わせが。電話では対処しにくいことから現物を持ってきてもらい、昨日雪下ろしで疲れている中、解析を行ってみた。
ちなみに不調のHDDは、某メーカーのUSB接続の外付けHDD筐体に搭載した?されていた?日立グローバルストレージテクノロジーズ社(http://www.hitachigst.com/portal/site/jp/)の「HDT721010SLA360」という製品(容量 : 1TB、インターフェース : Serial ATA300)。約250GMのパーティションを4つ作成していたらしい。っていうか、外付けHDD筐体内のUSB変換ブリッジの故障って事もあるのだから、丸ごと持って来いよって話ですよ!
さて、我が家のWindows 7マシン(64bit)に繋げてみた所、BIOSは勿論、OS上ではHDDの認識はするものの明らかにパーティションがおかしな事になっているし、ドライブレターも設定されない。そもそも容量が1TBのHDDなのに約1.7TBとか異常もいいところ。OS上でドライブレターを変更しようとしてもグレーアウトされて変更不可。



この段階でわかることは以下の通り。

  • 外付けHDD筐体内のUSB変換ブリッジの故障ではない。
  • BIOS及びOS上でHDDが認識されている事から、物理的な故障ではなく論理的な故障である可能性が高い。
  • エクスプローラー上ではマウントされていない。
  • デバイスドライバの異常ではない(デバイス接続の認識はされているが、ファイルシステムは認識されず全く機能していない状態)。
  • OSからフォーマットを促されたりエラー表示される事は無い。
  • ドライブレターの競合ではない。
  • ハードディスクに不良セクタが発生している可能性あり。
  • 最悪、MFT(マスターファイルテーブル)が破壊されているかもしれない(この場合は、もうお手上げ状態)。
  • PBR(パーティションブートレコード)の異常も疑わしい。
  • MBRマスターブートレコード)内の、パーティションテーブル異常の可能性大。

現時点で、OSがデフォルトで持つ機能での修復は不可能。経験上、MBRの自力修復が一番復元の可能性が高いと思われることから、セクタエディタを用いてMBR内のパーティションテーブルを正常値に書き換える方法が有用で最初に始めるべき作業かなと。
しかし、パーティション情報をセクタレベルで書き換えるとなると、たった64バイトしかないパーティションテーブルとは言え非常に難解で膨大な時間が掛ってしまう。ましてはパーティションを4つに分けているってのもハードルが高い。
そこで今回はツールを用いる事にした。使用したツールは知る人ぞ知る、MiniTool社(http://www.partitionwizard.com/)の「Partiton Wizard Home Edition」(Ver 7.1)。この「Partiton Wizard Home Edition」は、GUIで直感的に操作できる非常に強力且つ高機能なパーティション管理ツール。パーティションのフォーマット・削除・移動・リサイズ・コピーといった基本的な機能を網羅しているのは勿論の事、パーティションのバックアップ・誤って削除してしまったパーティションの復元・隠しパーティションの作成・不可視属性の可視化・特定パーティション内のデータを米国国防総省規格(DoD : Department Of Defense)によって完全削除する事も可能。2TB以上のパーティションサイズを認識しRAIDもサポートするだけでなく64bit環境もサポートしながら、なんと無償(私的且つ非商用に限る)!至れり尽くせりとはこのことです!
要は「Partiton Wizard Home Edition」一つあればパーティションにまつわる各種作業が全て完結するってことで、そう使用頻度が無いとは言えおさえておきたいオススメツールです。
で、この「Partiton Wizard Home Edition」を駆使し数時間を要して解析した結果(詳細は割愛するが1TBのHDD上全てをセクタレベルで解析するために数時間を要した)、以前のパーティション情報が残っている事が判明。依頼してきた友人に最悪データ全部飛ぶ可能性がある旨を電話で伝え、二度とデータを見れなくても良いと言質を取った上、正しいと思われるパーティション情報の復元開始!

・・・はい、上手くいきました!エクスプローラー上でファイルの存在を確認し、他ストレージデバイスへのファイルコピーも正常に行えた。以前の状態が不明なのでどの程度まで復元できたかは定かではないが、見た限りでは殆ど復元できている感じだ。それにしても、全ての作業が終了するまで8時間も掛ってしまったのは想定外だった・・・



今回は、HDDに異常が発生した際に余計な措置を行わず、該当HDDにデータが上書きされていない状態で持ち込まれた事が功を奏した様だ。もし、素人が復元ツールを使って余計な操作を行ってしまったり、フォーマットなんかされていたら復元できる物も出来なかった事だろう。また、MFTに異常がなかったことも幸いした。もしMFTに異常があったならば、パーティションの復元は出来てもデータファイルの復元は難しいですからね。
そんな訳で、友人も助かった事だろうしオイラの面目も保つ事が出来た。バイト料も弾んで頂きました!めでたし、めでたし♪